【原因】
角膜潰瘍の原因は、他の犬や猫との喧嘩、異物の混入によって刺激が起こり自身で眼を引っかいて起こす外傷、散歩中の草木との接触などによって起こる直接的な傷などによって、角膜の表面に傷が出来る病気です。眼瞼内反症、乾性角結膜炎などの基礎疾患があると角膜潰瘍が起こり易くなります。
【症状】
角膜潰瘍の症状は、痛みにより眼をしょぼしょぼさせる事が多く見られます。角膜は知覚神経が集中しているので小さな傷でも痛みを伴う事が多く見られます。しきりに眼を気にしてこすったり、目の周りを触ろうとすると飼い主に攻撃的になる行為も見られる事があります。目やにが多くなったり結膜炎を起こす事も多く見られます。
潰瘍が進むと、角膜穿孔と呼ばれる状態へ進行し、失明する場合もあります。
【治療】
角膜潰瘍の診断は、フローレス染色にて行います。角膜に傷がある場合にはその部分が染色されます。
状の程度や原因により異なります。軽度の場合、抗生剤や角膜保護成分を含む点眼薬の使用、エリザベスカラーの装着などが行われます。重度の場合や難治性の場合、角膜切開術や結膜フラップ術などの外科的処置が検討されます。
●結膜フラップ法 30,000円 手術費として
【予防】
角膜潰瘍の原因を取り除く事、すなわち、散歩中に茂みや木の枝に近づけない、家の中の危険な家具を避ける、他の動物との接触を管理するなどが有効です。また、シャンプー時には目に入らないよう注意し、ドライアイのケアとして人工涙液やヒアルロン酸の点眼を行うことが推奨されます。