ウサギの毛球症について

【原因】

ウサギは毛づくろい(グルーミング)を通じて自分の被毛を清潔に保っていますが、その際に飲み込んだ毛が胃や腸に溜まることで「毛球症」と呼ばれる消化器の障害を引き起こすことがあります。猫の場合は吐き出すことで毛球を排出できますが、ウサギは体の構造上、嘔吐ができない動物です。そのため、体内に取り込まれた毛がそのまま胃腸に留まり、固まりとして蓄積してしまいます。

毛球が胃の中で塊になると、食欲不振や元気消失、便が小さくなる・出なくなるといった症状が現れます。さらに、お腹の張りや違和感から、床にお腹をこすりつけるような仕草を見せることもあります。進行すると胃腸の運動が停止する「うっ滞」状態になり、重症例では胃の拡張や破裂を起こして命を落とす危険性もあります。

【治療】

基本的には消化管の動きをよくする投薬や強制給仕などの内科療法で治りますが、重度の場合には外科手術が必要な場合もあります。

①内科治療

レントゲン検査 ¥4,500*点滴治療 ¥4,000*内服薬 ¥3,000*
合計で¥10,000~¥15,000となります。

(*概算)

②外科治療

上記の内科治療に加えて、手術費用および入院費として ¥50,000~¥80,000 程度

【予防】

短毛種ならば換毛期(春・秋)に・長毛種ならば毎日しっかりブラッシングを行うこと常日頃から高繊維質の食事を心がけるストレスを少なくする(ストレスは過剰な毛繕いの原因です)カーペットや電気コードなどの異物を齧らせない
などが挙げられます。