原因

犬の急性胃炎の原因の多くは、ゴミ箱の中や道端に落ちている痛んだ食べ物を接種することにより起こる。その他にも、食べ過ぎ、極度の空腹、石、木片やプラスチックなどの異物を飲み込む、農薬などの化学物質、ステロイド剤や鎮痛薬などの内服薬も原因になる事がある。
 
慢性胃炎の原因はよく分からないが、急性胃炎と同じように、食物抗原、薬剤、病原体などに繰り返し影響を受け、慢性的に胃に負担がかかり起こることもある。

症状

犬の急性胃炎、嘔吐から始まるが、異物によっては無症状の場合もあります。
 
短期間に嘔吐を繰り返すことにより、嘔吐物に血が混じることもある。脱水や電解質バランスの異常を引き起こし、ぐったりする事もあります。腐敗物を口にした場合、嘔吐と腹痛があり、下痢も起こします。治療をしない場合、膵炎を併発する事もあります。
 
慢性胃炎は、あまり目立った症状が現れないため、見逃されがちです。食欲不振、体重減少、沈鬱などの症状が見られる事もあります。

治療

犬の急性および慢性胃炎は原因によって治療法が異なります。
 
異物が原因の場合、催吐薬によって吐き出させる事が多い。異物が針や鋭利な物の場合、異物によって消化管を傷付け恐れがあるので開腹手術や内視鏡で取りだす場合もあります。
 
感染症が原因なら、その治療を行います。食事の制限や制吐剤、粘膜保護剤は有用です。特に近年、強力な制吐剤が認可使用されています。

予防

異物の飲み込みを注意する事が大切です。食事を与える時間やフードの質や量を安定させる事も大切です。

関連疾患

膵炎、胃捻転

好発犬種

犬全般で見られます。特に子犬の場合は病状が悪化しやすい傾向にあります。