ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミの唾液中に存在する抗原に対して過敏症を起こし、皮膚のかゆみを引き起こす病気です。繰り返しノミの抗原に曝露される事で、過敏症が引き起こされやすくなります。逆に持続的に曝露された場合は、過敏症は起こりにくくなるとも言われています。
IgGとIgEのノミ抗体が報告されており、即時型と遅延型過敏症反応が報告されています。重度にノミが寄生している場合、人もノミに咬まれることがあるので注意が必要です。
原因
ノミの唾液中に存在する抗原に対するアレルギー反応です。またノミの唾液には皮膚を刺激するヒスタミン様物質も含まれています。
症状
最もよくみられる症状は主に体の尻尾より背中半分や前腕部を噛む,かじる、舐めることです。 二次性の細菌感染や急性湿性皮膚炎を併発する事もあります。
治療
完全なノミの駆除ができれば,コントロール可能です。ノミ予防および他の動物との接触を控える、まめにシャンプーを行い皮膚を清潔に保つことも大切です。
アトピー性皮膚炎の治療をすることもあります。
予防
ノミに対して忌避効果のある薬剤を投与する事。ノミ予防として広く用いられているフロントラインは忌避効果がなく、ノミアレルギー性皮膚炎の予防としてはあまり効果的ではありません。
1年中温暖な気候に暮らす犬や猫ではノミの駆除は通年行うことが推奨されています。首都圏ではノミの駆除は5月~6月に開始することが進められています。
関連疾患
好発犬種
全犬種で見られますが、柴犬、シーズーなどアトピー好発種における発生が多く見られます。