毛が抜ける、痒がる、赤みや湿疹がある。こういった症状は単純な細菌、真菌、寄生虫感染以外にも食物アレルギー、アトピーやホルモンバランスの異常、免疫病や皮膚腫瘍の可能性があります。
また単一の原因で皮膚病がおこることもありますが、多くの場合いくつかの要因が組み合わさって起こる事が多いです。まずはきちっと原因を究明して適切な治療方法を適用する事が重要です。
犬の皮膚の病気でよく見られる症状
痒がる
皮膚病にかかっている約50%が痒みがあるといわれています。
一般的に痒みの原因になるのは、以下の8つに大別出来ます。
ノミ | 寄生虫介在性 |
---|---|
疥癬 | |
毛包虫 | |
食事 | I型アレルギー、Ⅳ型アレルギー |
細菌 | 膿皮症 |
真菌 | 真菌症、マラセチア性 |
アトピー | I型アレルギー |
乾燥あるいは脂症 |
単一の原因で皮膚病がおこることもありますが、多くの場合いくつかの要因が組み合わさって起こる事が多いです。まずはきちっと原因を究明して適切な治療方法を適用する事が重要です。他にも犬種、性周期、肥満度、精神的な要因も考慮する事が必要です。
毛が抜ける(脱毛)
痒みを伴うか伴わないかで大きく診断が変わります。
痒みがある場合
寄生虫感染や自分でなめてしまって脱毛を起こすことがあります。
痒みが無い場合
甲状腺機能低下症やクッシング症候群などのホルモン異常が考えられます。
湿疹ができる
膿皮症が考えられれます。
フケが出る
膿皮症や真菌感染などの皮膚炎が考えられます。他にも寄生虫感染やシャンプーのし過ぎで起こることがあります。
皮膚の病気の検査
本院では皮膚検査はもちろん、細菌培養、感受性検査、寄生虫検査、バイオプシー検査、場合によっては血液検査、アレルギー検査を用いて迅速に診断治療いたします。
皮膚の病気の治療
本院では血液検査、皮内試験、皮膚生検など専門検査をとりいれながら原因を追究し、出来る限りステロイド剤を用いない薬物療法、免疫療法、食事療法、シャンプー療法、オゾン療法を併用し、いろいろなアプローチで治療をしております。
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